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最近の住まいは、快適性向上や省エネルギーのため、高気密・高断熱となっています。でもその分、室内のにおいもこもります。においがしたら、壁や家具などにしみつかないうちにすぐに取り除くようにしましょう。
においを取るには、まず第一に、「においの元を断つ」こと。そして、できるだけ「換気する」ことです。
においの元はさまざまありますが、室内の汚れやカビ、ホコリもにおいの発生源です。においを防止するには、とにかくふだんのこまめなお掃除は欠かせません。
住まいの不快なにおいの代表的なものといえばカビ臭さ。カビは、高温・多湿・汚れの3条件がそろうとどこにでも発生します。換気は、ただにおいを追い出すというだけでなく、カビの原因となるホコリや湿気も取り去ってくれます。
効率よく換気するには、空気の入り口と出口をつくること。室内に風がながれるよう2ヵ所以上の窓やドアを開けます。また、換気扇を回すときは必ず窓も開けましょう。
靴や、下駄箱の中のホコリやカビがにおいの発生源。とくに下駄箱の中は湿りがちで、カビの出やすいところ、お天気のよい日は、風を通して中を乾かしましょう。
タバコ、食べ物、ペットなどのにおいが、壁や家具にしみついています。壁クロスは季節ごとに水ぶきをし、カーテン、クッションカバーなども定期的に洗いましょう。空気清浄機を設置するのも効果的です。
油や煙、生ゴミなど、強いにおいの発生源がいろいろあるところです。まめに換気をし、レンジやシンク、排水口、下水臭を防ぐための椀形のトラップなどを常に清潔にしておきましょう。また、においは壁や天井にも付着するので、ふき掃除も大切です。
浴室は、排水口からの下水臭、カビのにおいが気になります。排水口のゴミ、髪の毛は取り除き、トラップもはずしてきれいに洗います。トイレの便器からは、し尿のアンモニア臭が出ます。便器の内側はもちろん、外側、床もこまめにふき掃除をしましょう。
木炭の除湿、消臭効果はよく知られています。湿気、においともに多い下駄箱の除湿に木炭はうってつけ。
そのまま1本を置いておくだけで大丈夫。半 年くらい経ったら、水洗いして天日干しすれば2〜3回くり返して使えます。どの種類の木炭でも同じ効果があります。
話題の木炭の除湿・消臭効果を下駄箱に取り入れる |
柑橘類の皮、茶がらで、調理後の空気中に残った、魚を焼いたにおいや油臭さを消すことができます。
方法は、フライパンで茶がら、レモンの皮など香りが立つように煎るだけ。キッチンまわりのにおいもある程度は消えます。
ミカンの皮を香りが立つようフライパンで ゆっくり煎る |
トイレのお掃除で見落としてしまうのが便器の外にかかった尿。便器と床のすき間にかかった尿は時間が経つとアンモニア臭が強くなります。歯ブラシにトイレ用中性洗剤をつけて汚れをこすり取り、水ぶきで洗剤を落とした後にからぶきします。
便器と床のすき間にこびりついたし尿は 歯ブラシでこすり落とす |
不意に来客があったときなど、すばやくにおいを取るには消臭・除菌スプレーが便利です。シュっとスプレーするだけで、ペットやタバコのにおい、ソファやカーテンのにおいも取れます。
布製品には直接、部屋全体には空気中にスプレーします。
布製品にはシミができないように少し離して スプレーする |
1日履いた靴は足から出た汗をたっぷり吸い込んでいます。玄関のにおいはその湿気が原因です。
除湿するには、靴の中に新聞紙を丸めて入れる方法もありますが、便利なのが除湿消臭剤。下駄箱にしまうときに必ず靴に入れるようにすると、下駄箱のにおいも取れ、靴もすっきり。くり返して使えるので、家族の人数分を用意しておきましょう。
履いた靴は、除湿消臭剤を入れてから 下駄箱にしまう |
漉した後のコーヒーかすを灰皿に敷いておくと、タバコの吸いがらのにおいを吸着してくれます。時間が経つと効果が薄れてきますので、2〜3日で新しいものに換えましょう。
灰皿の底にコーヒーかすを厚めに敷いておく |
排水口のにおいの原因は、トラップとパイプの中の汚れ。掃除は、まずトラップの汚れを落とし、排水パイプ用洗浄剤でパイプの中もきれいにします。寝る前にパイプに洗浄剤を溶かし入れて、翌朝水で流します。ただし、塩素系の洗剤はパイプを傷めるので絶対に使用しないでください。
洗浄剤をふり入れ40〜50度のお湯を注ぐと効果的 |
シンクの三角コーナーには、消臭効果のある茶がらや柑橘類の皮でゴミの上にふたをするとにおいません。これはあくまで応急処置なので、たまった生ゴミはなるべく早くゴミ箱に。その際、生ゴミの水気を絞って新聞紙で包んで密封するとにおわなくなります。
茶がらをゴミにかぶせるようにして捨てるとよい |
お料理のふくらし粉として使われる重曹には、殺菌・脱臭効果があります。
シンク回りのお掃除などに最適です。
炭を焼いたときにできる副産物ですが、殺菌・脱臭効果があります。ペットが床におしっこをしてしまったときなど、酢酸でふくとアンモニアを中和するのでにおいません。食用酢でも代用できます。