木目と黒で、伝統と洗練を調和
こだわりの和モダンの空間づくり
福岡県M様宅|パルフェ 築15年
リフォーム内容
お客様 |M様
建物タイプ|パルフェ
築年数 |15年
家族構成 |夫婦(40代)子ども(5人)
家族構成 |夫婦(40代)子ども(5人)
施工会社 |セキスイファミエス九州(株)
施工期間 |3カ月半
リフォームのきっかけ
ご夫婦で事業を営むM様。
1階には事務所と応接室があり、その奥にリビング・ダイニングが続いていたため、仕事とプライベートの動線が重なってしまうことが課題でした。
そこで、1階をオフィス専用の空間とし、リビング・ダイニングを2階へ移すリフォームを決断されました。
リフォーム後の暮らし
おもてなしルーム
組子障子と一服の抹茶で
おもてなしの心を贈る空間
1階のオフィス空間でひときわ目を引くのが、エントランスから続く「おもてなしスペース」。
窓から差し込む組子障子越しの柔らかな光が、空間全体をやさしく包み込みます。
この空間の主役は、一枚板茶道テーブル。特に海外から訪れるお客様に日本の良さを伝えたいという思いから、担当者とともに何度も職人さんのもとに足を運び、選び抜いた杉の一枚板で製作されました。
さらにアートとして飾られた組子細工のパネルは、桜島をモチーフにした作品で、唯一無二の彩りを添えています。「この空間で抹茶をたててお出しすると、とても喜んでいただけます」とにこやかに語られます。また、ニッチという飾り棚の奧の壁には畳をアクセントに取り入れました。近くに寄るとい草の良い香りがほのかに感じられ、空間に癒しを与えます。
おもてなしスペースとミーティングルームの間には、黒の格子が印象的なガラスの間仕切りを採用。開放感が生まれ、空間に広がりを感じさせます。
「映画『マイ・インターン』のようなオフィスをイメージして提案していただきました。黒なら和にも合うし、思い描いていた雰囲気にぴったりで、すぐ決めました」と振り返ります。
この提案を行ったのは担当デザイナーの加来。1階のインテリアは、この間仕切りを基点に、床や壁を順に選びながら全体を整えていったそうです。
LDK
間仕切りをつくらず廊下を部屋の一部に、コンパクトでも広く感じるLDK
2階にはお子さまの個室と、新しいLDKを設けました。LDKと廊下の間には扉をつくらず、廊下も部屋の一部として活用。
インテリアは白とグレージュを基調に、明るく開放的な空間に。リビングは畳敷きにして、ソファを置かず床でくつろげるスタイルにしました。
壁収納は壁と同じ色でまとめ、さらに広く感じられる工夫も。子ども部屋との兼ね合いでコンパクトになったLDKですが、実際の面積以上に広さを感じる居心地の良い空間となり、ご家族にも好評です。
「毎朝、5人分のお弁当を作るので、作業のしやすさを第一に」という理由で、キッチンは広々とした2列型を採用されました。
中央廊下
廊下に冷蔵庫や洗濯機・収納を設けスペースを活用
この住まいの大きな特徴が、中央廊下の活用法です。廊下に面した個室だけに収納をつくるのではなく、廊下側から使える“共有収納”を複数設計しました。
冷蔵庫もそのひとつ。
キッチン内ではなく、意図的に廊下を挟んだ向かいに配置しています。「子どもたちが飲み物を取りに来ても、キッチンに入らずに済むんです」と教えてくださいました。
さらに、無駄の大きかった洗濯動線も大きく改善。M様邸では“リビングで部屋干し”が基本ですが、廊下に置いた洗濯機から取り出し、振り向いてからわずかな距離の移動で干せるという効率的なレイアウトになりました。
「仕事と家事の切り替えがしやすくなり、ワンフロアで完結する暮らしの心地よさを実感しています。子どもたちと過ごす時間も自然と増えました」と振り返られます。
まだまだあります!
リフォームの「いいね!」
子ども部屋の扉は、お子さまたちがそれぞれ自分で選んだもの。「自分で選ぶことで愛着を持ってほしいと思いました」と語ります。同じシリーズの建具から選んでいるため、色やタイプが違っても統一感があり、ちぐはぐな印象にはなりません。
防音室を新たに設け、事務所と同じ階でもピアノやチェロを思いきり演奏できます。
※音の感じ方には個人差があります。
家族全員が朝晩入浴するというM様ご家族。誰かが中にいるときはそれがわかるように、と窓ガラスを設けた扉を採用しました。
担当が語るポイント
お客様がどんな空間を望んでいるのかを汲み取りながら、形にしていくことを大切にしました。茶道に精通しているご家族にもご納得いただけるよう玄関先の「おもてなしスペース」で、いかに茶室の要素を取り入れるかに頭を悩ませました。
工夫のひとつが、座ったままお茶をたてられる茶道テーブルでした。職人のもとへ足を運んで一枚板を探し、空間に合う寸法を何度も検討しながら仕上げています。
さらに、組子細工のパネルを飾ったり、窓枠上部の高さを揃えるなど、細部にもこだわりました。こうした工夫を積み重ねることで、お客様が思い描いた世界観を、具体的な空間として実現できたと考えています。
お客様の声
「やはり建物をよく知っている方にお願いするのが、一番安心ですね。仕事と家事で忙しいことを理解して、打合せの回数にも配慮していただき、とても助かりました。
常に私の希望をどう実現できるかを考え、想像以上のアイデアや提案をしていただけたのが本当によかったです。しかもその内容がまさに希望通りで、打合せもスムーズに進みました。」(妻のY様)
■補足資料
《おもてなしスペースの組子細工》JR九州「ななつ星in九州」の内装を手がけた木下正人氏による組子細工。現場で一枚一枚かんなをかけ、空間にぴたりと納まるよう仕上げた繊細な職人技が光ります。
《会議室の絵画》パンダ絵師・あごぱん氏(Panda painter AGOPAN)による吉祥モチーフの作品。空間にさりげない遊び心と、縁起の良い華やかさを添えています。
《ニッチ畳》ニッチ部分に設えた畳には、希少な「無染土畳」を採用。染土を用いないことでい草本来の艶と香りが際立ち、茶室のような落ち着きと上質な和の趣を演出します。
リフォームスケジュール
※スケジュールは案件ごとに異なります。
※地域の条件・住宅のタイプ・建物の仕様によっては、同じように対応できないケースもあります。













































































