暖色は暖かく、寒色は涼しく、色で体感温度が変わります
色には暖色、寒色、中性色があります。ご存知のように、暖色は赤や黄色、オレンジ、寒色は青や青紫、それ以外の色を中性色といいます。私達の温度感覚(体感温度)はさまざまな外的要因から影響を受けています。たとえば、赤い色を見ると脳が交感神経を刺激して体温を高めるため、暖色を見ると暖かく感じ、逆に寒色を見ると涼しく感じるのです。
それだけではありません。実は色は電磁波の一種で、目で見るだけでなく、皮膚からも感じることができるのです。色彩の実験で目隠しをしたまま青い部屋と赤い部屋に入ると、見えないにもかかわらず、皮膚から感じる刺激や体温、自律神経の刺激によって体感温度(人が感じる温度)が変化し、暖色系と寒色系の部屋では約3℃も違いがあるといわれています。
カーペットやカーテンなど、面積の大きなものには淡い暖色を
冬を暖かく過ごすには暖色を取り入れるのがいいということはおわかり頂いたと思いますが、ではどのようにインテリアに取り入れるのが効果的なのでしょうか?
まず、カーペットやカーテンなど部屋で大きな面積を占めるものに暖色系を取り入れる場合には、淡めの色あいにしてみましょう。たとえば、赤に白をまぜたピンクや、オレンジのトーンを少し落として明るめのベージュにするなど、淡い色の暖色系を取り入れます。
濃い色の方が効果的だからといって、濃い色を全面に使ってしまうと、刺激が強すぎて、神経も疲れ、逆効果になってしまいます。たとえば真っ赤な絨毯やソフアなど、ご高齢の方にはなおさら刺激が強すぎますね。
カーペットやカーテンなどお部屋での面積を広範囲に占めるものには、淡めの色あいにして、落ち着いた暖かさを演出しましょう。
クッションや、テーブルクロスなどは鮮やかな暖色に。
アクセントにすれば手軽に取り入れられます
カーペットやカーテンは、なかなか交換できず、取り入れられないという場合でも大丈夫。クッションなどの小物にポイント的に暖色系を取り入れるだけで、お部屋にグッと暖かみが増します。
たとえば、茶色のソファーに赤いクッションを置いてみる。木やガラスのダイニングテーブルに、オレンジや鮮やかなイエローのテーブルクロスをかけてみる。暖色系の色は体感温度を上げ食欲を増進する効果もあるので、ダイニングやキッチンにもぴったりです。お客様やご家族とテーブルを囲むと、食べ物ももっと美味しく感じられますよ。
暖かいお部屋は気持ちを楽しく盛り上げてくれる効果も。家族やお友達が集まって、きっと会話もはずむ雰囲気になるはずです。